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2007年 07月 01日
連休のさなかに一本の電話がかかったきた。 電話の主は前日にクルマを返したB氏。 「エンジンが6000rpm以上まわらない。エンジンチェックランプも点灯する。カムが切り替わってないみたい。」 このクルマは去年の夏にオイルポンプを壊して、その修理のために預かっていたのだが、B氏がそのまま長期の出張に出かけていたためそのまま預かっていたのだった。 んー・・・。 修理したのは去年のことだから、記憶もあいまいで、その相談の内容もすぐには飲み込めない。 B氏は先日帰国したばかりで、約10ヶ月振りに久々のドライブに出かけていたのだ。 修理の内容を思い出すが、気になったところは無かったような気がする。 エンジンを降ろしたから、ひょっとしたら冷却水のエアが抜けてないのかなぁ・・・。 あーでもない、こーでもないと30分くらい話をしたが、B氏は遠方に出かけているから、今すぐに何らかの対策もとるというのは難しい。 話の内容では、エンジンを6000rpm以上回さなければ問題は無いようなので、後日に原因を追求するということになった。 クルマを預かった翌日にB氏からの連絡が・・・。 2ZZエンジンのトラブルについて検索していたら、同様のトラブルを発見しました。7千回転でレブに当たり、エンジンチェックランプが点くという状況は私の場合と同じです。 VVTL-iにおける吸気カムのハイ/ロー切り替えは油圧でやっており、動作用のコントロールバルブの動作不良が原因みたい。 ここら辺を調べてみたらどうでしょうか?簡単に調べられるものなのかどうか分かりませんけど・・・。 ただ、もしこれが根本原因だとしても、純正部品で交換するしかないんですよね・・・また壊れる心配をしないといけない。 B氏と相談して、部品の交換をする前にきちんとした手順を踏もうと、エンジンの修理書を買うことにした。 ダイアグノーシスを使い、チェックランプの点滅の様子で、ホントにそのパーツが壊れているのかどうか?を調べてみようということになったのだ。 この修理書を注文すると納期は3週間だという。 時間はたっぷりあるから、待つことにした。 修理書は3週間をちょっと過ぎた頃にやってきた。 さっそくダイアグをチェック!と思ったが、それらしき端子がエンジンルームに見当たらない。 変だなぁ・・・などとあちこち見ていたが、どうしても見つからない。 こういう事に詳しいTさんに電話すると・・・。 「最近のクルマのダイアグって、室内にある故障診断コネクタの中に入ってますよ。」 あらら!? そうなのか、そうだよな~・・・故障診断なんだから、そりゃそうだよな。 え~っと、あのトラストのインフォメーターとか、ブリッツのR-VITを繋ぐOBD端子のことね。 あれを見逃していたなんて、ホント間抜けな話だ。 修理書の図をきちんと見てればわかるはず・・・あの図は確かにOBD端子の形をしてる。 ダイアグとはエンジンルームに鎮座しているのが当たり前だと、どこかで信じてしまってる。 最近はOBD端子のないクルマばかり触ってたからかな~。 過去に何度もこのOBD端子を触っているのに・・・。 何をやってんだ。 まっ、気持ちを切り替えて故障診断を行う。 故障診断はOBD端子の中の2箇所を短絡させて行う。 チェックランプの点滅を見つめる。 あらら、異常なしみたい・・・確認の為にもう一度やってみるが、やはり問題はない模様・・・。 ってことはOCVを外して、抵抗を測るしかないない。 その前にOCVフィルターの点検もやらないと・・・。 バルブにフィルター? このあたりはさすがはトヨタだなぁ~と思う。 コントロールバルブ保護のためにフィルターを付けるなんて、たぶんこの世代のトヨタエンジンからだろう。 まあ、トヨタのエンジンって、確かに他メーカーよりも10年くらい進んでるよなぁ。 なんて先進的な考えだろうと感心したのもつかの間、こいつの付いてる場所が滅茶苦茶悪い。 なにしろ、車上からではどんなに覗き込んでも見えないところに付いているのだ。 こいつは難儀な作業になるぞ・・・。 このエンジンにはOCVが2つ付いている。 1つはインマニの運転席側でカムスプロケの制御(VVTL-i)をしているもの。 もう1つはミッション側でロッカーアームの制御(VVT-i)をやってるもの。 怪しいと思われるのはカムの制御をしているインマニ側のVVTL-iのほう。 こいつはエンジンのインマニ側についているのだが、このクルマは事情があって奥側に手が入れられない。 エンジンを降ろせば作業は早いのだが・・・。 しかし、たかだかOCVの交換でそんな手間もかけていられないんで、やるだけやってみることにした。 それでダメならエンジンを降ろそう。 手が入るように周辺の補機類を出来るだけ外し、ついでクランクプーリー・オルタネーター・エンジンマウントを外す。 これでどうにか手が入り、なんとかOCVフィルターは外れた。 外したフィルターは金属のメッシュで出来ていた。 状態はキレイなままだった。 肝心のOCV本体だが、こいつは金属製のブローバイホースにがっちり当たってしまい取り外せない。 ブローバイホースを外すしかないわけだが、こいつはインマニの内側に伸びているんで、上からではどうにもならない。 下から作業をやり直す。 結果、かなりの時間格闘することになったが、どうにかこうにか取り外しができた。 ふぅーーー。 取り外したOCVの抵抗を測定する。 抵抗の基準値は6.9~7.9Ωだから、少しオーバーしているだろうか。 測定は20℃での場合であるから、今の季節だから気温はもう少し高い。 であれば、ひょっとしたら誤差の範囲なのかもしれないが・・・。 続いて電圧をかけて作動テストをやってみる。 カチカチと作動音がして、バルブはちゃんと動いてる・・・。 あれ~、ひょっとして壊れてないのか? これではラチがあかないので、B氏に了解をもらい新品のOCV(¥7,600-)とフィルター(¥460-)を取り寄せる。 試しにこいつの抵抗を測ってみると、取り外したOCVよりは抵抗値が低いのだが、基準値はちょいオーバーしている。 ・・・ってことは、B氏の指摘通り、やはりOCV(VVTL-i )の不良と考えるのが普通であろう。 外したついでに新品に交換し、補機類を元に戻したが、これでは不十分であると考えもうひとつのOCV(VVT-i)側も点検することにした。 こいつのOCVフィルターを外してびっくり! メタルフレークがびっしり付着していたのだ。 ん~、こいつが犯人か? オイルポンプがブローした際にエンジン内部はきれいに掃除したのだが、さすがにここまでは見なかった。 フィルターが付いていることも、修理書を注文して取り寄せたから、それではじめてわかったことなのだ。 なんてったって、14mmのボルトの先にちょこんと付いてるだけのものなのだ。 単体で見れば、正直何のパーツなのかを即座に答えられる人は居ないだろうと思える。 修理書って勉強になるよなぁ・・・出来れば一台に一冊は持っていて欲しい(笑い)。 けれど、現実的に言えばディーラーぐらいしか持ってないだろな。 VVT-iのOCVも外して抵抗を測り、作動テストをする。 抵抗値は先に取り外したものと似たような数値で、作動も問題ないようだ。 ってことは、フィルターの詰まりが原因だったのだろうか? しかし、OCVのトラブルはかなりの数報告されているようである。 どうしたもんか・・・。 B氏はクルマを振り回して過激に走るタイプだ。 加えて、僕もB氏も“転ばぬ先の杖”という慎重派である。 僕としては不安は払拭しておきたい。 二人で相談した結果、OCVおよびOCVフィルターは全て新品に交換することになった。 VVT-i側のOCVとフィルターを注文し、装着して修理完了した。 試乗してチェックする。 ローギア・セカンドギアを7000rpmまで回すが、問題なくスムースに吹けあがる。 チェックランプも点灯しない。 どうやら完治したようだ。
by high-drive
| 2007-07-01 18:51
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